ウェブサイトと同一性保持権 注目

 2016/09/16(金) 11:12  

Joomla! を利用したウェブサイト制作をしていて、時折難しいなぁ、と思わされる出来事があります。
Joomla! はいつでも何処でも直ちにコンテンツの追加・更新が出来る、というのが特徴のひとつで、とても便利なのですが、クライアント様の中にはこれを誤用してしまう、ということが時折発生しているのです。

この背景を考えますと、やはり「著作権」に対する理解のなさ、に行き当たります。

Joomla! では、クライアント様ご自身で記事の追加や更新が可能です。この範疇においては何ら問題ありません。
しかし、外部制作者にコンテンツを依頼して作ってもらった部分に関しては事情が異なります

Joomla! のシステム上、(特別な設定を施さない限り)それは「出来る」のですが、だからといって「やって良い」とはならない、というものがあるのです。

 

同一性保持権とは?

著作権には、著作者人格権というものがあります。そしてこの著作者人格権の中には「同一性保持権」というものが含まれています。この「同一性保持権」というものは何かと申しますと、著作権法第二十条には以下のように規定されております:

著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

参考:公益社団法人著作権情報センター「著作者にはどんな権利がある?

このところ、クライアント様の Joomla! に対する理解度が高まってきたことは大変喜ばしいことなのですが、反面、ご自身で制作されたものではない箇所であるにも関わらず、制作者への事前連絡もなく改変をしてしまう事が発生しています。

これは正直、信頼関係にヒビが入る要因となり得ます。制作者があらゆるバランスを考慮して作り上げたものを、そのバランスを崩す結果となる方向で改変されてしまう、これは制作者にとって実に悲しいことなのです。

通常、既存コンテンツの改変は、正当な対価の下、制作者側が責任をもって改変要請に対応する、というのが本来だと思いますが、4CREATOR JAPAN では、テキストの文言修正に関してはクライアント様側で行うことを了承しております。しかしながら、修正の範囲を超えた「追加」に相当する内容につきましては、やはり事前にご相談いただきたいと考えております(追加によってレイアウトが崩れる等、不具合が出ることがあるからです)。

ウェブサイト制作に限らず、制作を生業にしている多くのクリエイター業の人々は、対価を頂けるようになるまで(プロ・クオリティーに至るまで)多くの時間と犠牲を払っています。一見簡単そうに見えるものであっても、その前提があってようやく創り出されているのです。第三者が、制作者によって創り出されたものを土台に追加や改変をしてしまう、こんな事が当たり前のように横行してしまえば、制作者側のビジネスが崩壊してしまいます。

そういった背景から著作権が制定されているのではないか、と思います。

もし外部に依頼した制作物も含めて自在に改変したい、という場合は、制作者(著作権者)と「著作権譲渡」の契約を交わす必要があります。この契約なしに制作物の改変を行う行為は、法に抵触することになりますので、そうならないようにするためには、都度制作者に連絡を行い了承を得る、ということが必要となります。

「著作権譲渡」の契約なしの場合、事前了承を得るという面倒はかかりますが、費用面から判断すれば、この方式を採用した方が有利と言えます。このため 4CREATOR JAPAN では、クライアント様からお話が出ない限り、「著作権譲渡の契約なし」として見積・制作をさせていただいております。

参考:文化庁:著作権制度の概要
最終修正日 2016/09/16(金) 12:16
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